Post-symposium of ZMPC2024 & Zeolite Summer School参加報告
関西大学大学院理工学研究科
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Post-symposium of ZMPC2024 & Zeolite Summer School(2024年7月25〜27日)が,山科@京都にて開催されました。本シンポジウムは,ゼオライトをはじめとした多孔性材料を対象とする国際会議「ZMPC2024@Osaka」の後座と,毎年開催されている「ゼオライト夏の学校」の両方を兼ねた国際研究発表会・勉強会,交流の場でした。講師の方々による5件の貴重なレクチャーと,学生による18件のショートオーラル発表の場が用意されました。国際会議であるZMPC2024の後座ということもあり,海外からも多くの参加者が集まりました。開催地に選ばれた京都のある“関西”地方は,古都がもたらした深い“歴史と伝統”,天下の台所の異名をもつ“食文化”,温かい“人情”に溢れるエリアです。レクチャーやショートオーラルセッションを通じて,学びを深めることは勿論のこと,海外からの参加者と共に,“関西”文化を通して国際交流することも,このシンポジウムへの参加を決めた理由の一つです。
1番目のレクチャーは,National Institute for Materials ScienceのWatcharop Chaikittisilp先生から,「Guiding Zeolite Synthesis by the Aids of Computational Chemistry and Data Science」というタイトルにて,計算化学とデータサイエンスを利用した,ゼオライト合成の予測や条件最適化について講演いただきました。
2番目のレクチャーは,Charles UniversityのMariya Shamzhy先生から,「FT-IR Spectroscopy for Characterization of Porous Solids」というタイトルにて,ご講演いただきました。IRの基礎から,様々な測定手法や高度な測定技術について,教えていただきました。
3番目のレクチャーは,Charles UniversityのJiri Cejka先生から,「Principles of Zeolite Synthesis and Chemistry」というタイトルにて,ご講演いただきました。ゼオライト合成の基礎を改めて学ぶ機会となりました。
4番目のレクチャーは,Tokyo Institute of Technologyの多湖輝興先生から,「Zeolite-encapsulated Metal Particles - Synthesis and Application to Catalytic Reactions」というタイトルにて,ご講演いただきました。金属粒子内包ゼオライトのタイプや合成法について学びました。
5番目のレクチャーは,Jagiellonian UniversityのWieslaw Roth先生から,「Synthesis of Novel Zeolitic Materials from Laboratory Leads to Large Scale Compatibility」というタイトルにて,ご講演いただきました。商業化されているZSM-5の歴史や,比較的新しい大細孔ゼオライトZEO-1などについて,教えていただきました。
Excursionでは,万博記念公園,上賀茂神社と金閣寺を訪れました。上賀茂神社では,神話を聞くなどして,その深い歴史について学びました。
ゼオライトを取り巻く近年のホットな話題は,CO2の吸着・分離や,触媒反応を用いて,CO2を有価物に変換する技術であると,筆者は感じております。また,大変革期にこの研究分野に関わり,エネルギー・気候変動問題を解決する可能性を秘めた“ゼオライト”について学び,国内外の研究者や学生と交流することで良い刺激を受けることができました。
講演いただいた講師の方々,オーガナイザーである大阪大学の森浩亮先生,桑原泰隆先生,広島大学の津野地直先生を始めとしたPost-ZMPC2024に携わっていただいた皆様へ,感謝いたします。ありがとうございました。
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