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ZMPC2024は,2024年7月21日から25日に大阪にあるナレッジキャピタルコングレコンベンションセンターで開催し,1990年東京で初めて開催されたCMPCから数えて,10回目の開催となった。また,今回から本学会の主催行事として初めて開催した。参加者は29の国と地域から395人で,日本,中国,韓国,台湾の順で参加者数が多く,また約2/3を占めていたが,また円安の影響によるものか,日本人の参加者よりも海外からの参加者の方が多かった(図1)。発表件数は314件であり,その内訳は,29の国と地域からSpecial Lectures by IZA Ambassador(SL)2件,Plenary Lectures(PL)8件,Keynote Lectures(KN)17件,口頭発表(Oral)121件,ポスター発表(RRRも含む)166件であった(表1,図2)。今回,質疑応答を含めてSL,PL,KN,Oralの発表時間を,それぞれ,50分,45分,30分,15分とすることで,Oralの件数を増やすことができた。PL,KNの推薦には,International Advisory Board(IAB),National Advisory Board(NAB)およびNational Advisory Board-Industry(NAB-Industry)に御協力いただくとともに,発表者の選定におけるジェンダーな部分は,日本のIABの先生方に御助言をいただいた。また,講演審査は,短い審査期間であったにも関わらず,NAB,NAB-Industryや日本ゼオライト学会の会員に御協力いただいた。本会では,ZMPC2018に設けたIndustrial sessionの代わりに,“Science and Technology on Porous Materials towards Carbon Neutrality (Carbon Neutral Session)”を設け,講演者をPL,KN,Oral中から選抜した。プログラムを作成後,数件の発表移動や,発表キャンセルが発生し,それらに対応した。しかし,当日のOralおよびポスター発表のキャンセルは1件,10件あった。ポスター発表のキャンセル件数が多いのは,ポスター1日目(7月22日)の前日の夜から当日の朝にかけて新幹線の点検時に点検車両同士の衝突および,点検車両の脱線・撤去により,新幹線のダイヤが大幅に乱れたため,発表時間に間に合わなかった発表者がいたことと,流行の兆しがあった新型コロナウイルス感染症に罹ったため,参加および発表を見合わせた発表者がいたことによるものと予想される。また,最終日のClosing Remarksは,他の学会への出席やパリオリンピックの開催などで移動される中,150人前後が残っていた。
| Type of presentation | Number of Presentations |
|---|---|
| Special Lectures by IZA Ambassador (SL) | 2 |
| Plenary Lectures (PL) | 8 |
| Keynote Lectures (KN) | 17 |
| Oral | 121 |
| Poster | 127 |
| Resent Research Report (RRR) | 39 |
| Total | 314 |
エクスカーションとして,京都と奈良の2コースを設け,それぞれ清水寺および奈良公園まで観光バスで行き,参加者各自で散策して,その後難波で夕食をとる内容であった。夕食会場との兼ね合いもあり,奈良コースを京都コースに比べて人数を絞っていたが,海外の方からは奈良コースへ参加できないかという問い合わせがあった。海外からの参加者には,大阪と京都との交通の便がよく,学会の帰り京都観光を行う方やpost-ZMPC2024 Schoolで参加し,京都山科に行く方もおられたことが,奈良コースが思ったより人気になった要因の一つとして考えられる。バンケットでは,日本伝統芸能の獅子舞や餅つきを行い,V. Valtchev教授・S. Mintova教授ご夫妻,大久保達也教授ご夫妻,M. Lindén教授ご夫妻,A. Katz教授とご子息などに実際に餅つきを行っていただき,和気あいあいな時間が過ぎた。
Pre-symposiumは,6th International Symposium on Porous Materialsとの共催で,2024年7月19日から20日に鎌倉にあるKKR鎌倉わかみやでオンラインとのハイブリッドで開催した。シンポジウムでは,PL 4件,Invited Lecturers 11件の講演を行い,参加者はオンライン含め120名であった。講演会の質疑では非常に活発なディスカッションが繰り広げられ,7月19日の夜にはウエルカムパーティー,7月20日の夜にはバンケットを開催し,有意義な交流・意見交換の場となった(図3)。7月21日,朝食後に鎌倉を出発し,お昼過ぎには大阪に到着し,ZMPCに合流できた。
Post-symposiumは,post-ZMPC2024 School(第31回ゼオライト夏の学校)として,2024年7月25日から27日に京都山科にある京都山科 ホテル山楽で開催された。5名の講演およびバンケット中に学生による英語でのショート口頭発表18件があり,活発な議論がなされた。また,参加者は37名で日本,中国,台湾,ニュージーランド,ポーランド,サウジアラビアからなど多岐に及んだ(図4)。エクスカーションは,25日は万博記念公園太陽の塔内部見学,26日は上賀茂神社,金閣寺を訪れた。
最後に,pre-symposium,本会ならびにpost-symposiumを成功裏に終えることができたのは,ZMPC2024に参加および発表していただいた方々,スポンサー各企業,大阪コンベンションビューロー,一般財団法人向科学技術振興財団,公益財団法人吉田科学技術財団,一般財団法人新技術振興渡辺記念会の各種財団の支援,日本ゼオライト学会の会員の方々,IAB,NAB,NAB-Industryの方々,当日手伝ってくれた大阪大学西山研究室,山下研究室,関西大学田中研究室の学生および,東京大学大久保研究室の斉藤さんのおかげであり,紙面を借りて感謝します(図5)。
次回のZMPC2027は,海外の開催希望が強く,新型コロナウイルスの蔓延で中止したZMPC2021を行う予定であった,沖縄(宜野湾)の沖縄コンベンションセンターで7月中旬から下旬にかけて,Chair東京大学の小倉先生,Secretary横浜国立大学の稲垣先生のもとで開催予定である。
下記に,今後のゼオライトおよび関連物質の国際会議のリストを示す。
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