日本ゼオライト学会 刊行物 Publication of Japan Zeolite Association

ISSN: 0918–7774
一般社団法人日本ゼオライト学会 Japan Zeolite Association
〒162-0801 東京都新宿区山吹町358-5 アカデミーセンター Japan Zeolite Association Academy Center, 358-5 Yamabuki-cho, Shinju-ku, Tokyo 162-0801, Japan
Zeolite 31(1): 32 (2014)
doi:10.20731/zeoraito.31.1.32

レポートレポート

第29回ゼオライト研究発表会報告

東北大学多元物質科学研究所

発行日:2014年3月10日Published: March 10, 2014
HTMLPDFEPUB3

第29回ゼオライト研究発表会は平成25年11月27日(水),28日(木),東北大学・片平さくらホールにて開催されました。仙台は両日共に快晴で,また最高気温が10°Cを超え過ごしやすい気候となりました。今回の研究発表会では一般講演,総合講演合わせて79件の発表のほか,3名の先生方による特別講演が行われました。

Zeolite 31(1): 32 (2014)

1日目の特別講演では,まず東北大学の京谷隆先生が,「ゼオライトのようなカーボンの合成とその特異的な性質」と題して,ゼオライト鋳型炭素の合成やその構造決定に至るまでの研究過程や,エネルギー貯蔵能・機械的な細孔径コントロールといった特性について講演されました。ゼオライトと炭素材料という異なる領域の間に存在するユニークな研究対象についてのお話を伺い,日々の研究において異分野への知識を広げておくことの重要性を強く感じました。続いて新東北化学工業株式会社の佐藤徹雄会長が,「天然ゼオライトの開発利用を追いかけ50年」と題して,仙台市内にある天然ゼオライト資源の利用について講演されました。各製品開発における時代背景や実体験を交えたお話は非常に興味深く,これまで挑戦的に新たな用途を模索してこられた姿勢に刺激を受けました。

2日目の特別講演ではKAIST,ストックホルム大学の寺崎治先生が,「ナノ多孔体の微細構造:回折,散乱,像を通じて見えた事,見たい事」と題して,先生がこれまでに行われた電子顕微鏡やX線回折・散乱による多孔体の解析や評価について講演されました。私の所属研究室でも電子顕微鏡やX線回折をよく用いますが,測定技術の進歩とそれにより新たに得られる情報の多彩さに驚かされました。特に試料の帯電を抑えたSEMでのゼオライトの表面観察結果は興味深く拝聴いたしました。

一般・総合講演では,多孔体の合成やその触媒,及び分離膜等への応用に関する発表が多くなされました。特に,ゼオライト転換や種粒子添加を用いたOSDAフリーのゼオライト合成の報告が多くあり,実用性を考慮した合成法開発が今後さらに盛んになっていくように感じました。私はメタロシリケートの合成に関して研究を行なっているため,多孔体内部の金属サイトが持つ機能を評価している研究を興味深く拝聴させて頂きました。また,用いている分析手法に関しても勉強させていただくことが多く,大変有意義な時間を過ごすことができました。

1日目夜に行われた懇親会では,仙台での開催ということで東北のお酒や芋煮が参加者の皆様に振る舞われました。普段お話する機会のあまりない先生方や,学生の方とざっくばらんなお話ができ,大変貴重な経験ができました。

Zeolite 31(1): 32 (2014)

最後に,今回の研究発表会の開催にあたり,ご尽力頂いた実行委員の先生方,及びお手伝いの学生の皆さんに感謝申し上げます。会員の皆様の今後ますますのご活躍を心よりお祈り申し上げます。

This page was created on 2017-03-29T15:30:07.938+09:00
This page was last modified on


このサイトは(株)国際文献社によって運用されています。