日本ゼオライト学会 刊行物 Publication of Japan Zeolite Association

ISSN: 0918–7774
一般社団法人日本ゼオライト学会 Japan Zeolite Association
〒162-0801 東京都新宿区山吹町358-5 アカデミーセンター Japan Zeolite Association Academy Center, 358-5 Yamabuki-cho, Shinju-ku, Tokyo 162-0801, Japan
Zeolite 30(2): 45-51 (2013)
doi:10.20731/zeoraito.30.2.45

解説解説

有機SDAとゼオライト骨格の相互作用解析Structural Analysis of Host-Guest Interaction in Zeolites with Organic Structure-Directing Agents

(株)東ソー分析センター 南陽事業部 解析グループTOSOH Analysis and Research Center ◇ 〒746-0006 山口県周南市開成町4560

受理日:2013年3月7日Accepted: March 7, 2013
発行日:2013年6月7日Published: June 7, 2013
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ハイシリカゼオライトの合成において,有機アミンなどの構造指向剤(Structure-Directing Agent: SDA)が用いられている。ゼオライト結晶化の際,SDAがどのように作用し,最終的に結晶構造を形成するのか詳細は明らかでなく,報告されている例は少ない。固体NMR は,試料を“在るがままの姿”で測定することが可能であり,そのスペクトルは,試料の局所構造を敏感に反映しているので構造解析の研究に適し,材料の化学構造や分子の運動性に関する情報が得られる。そこで,本解説では,主に固体NMRを用いて,2種類の異なる有機SDA(ピリジン,ピペリジン)を含むハイシリカフェリエライトをモデルに,ホスト–ゲスト間相互作用を解析し,SDAのテンプレート作用と構造安定化の役割を明らかにした結果を紹介する。ピリジンはゼオライト中で主に細孔充填しているが,ピペリジンはカウンターカチオンとして骨格と結合し電気的中性を保つSDAの存在を示した。ピペリジンを用いて合成したH+型FERは,ピリジンを用いて合成したFERよりも耐熱水安定性が低い。これは,ピペリジン-FER合成時により多くの構造欠陥が生成したためと考えられた。

Structure-directing agent such as organic amines is used to synthesize the high-silica zeolite. To clarify the properties of the H+-zeolite, it is necessary to understand the structure of as-synthesized zeolites, that is, it is essential to understand the functions in a template and the stabilizing role of the SDA. Solid-state NMR is well suited for investigating the local structure of a particular zeolite with an SDA because these spectra are sensitive to the local structure of the sample.

In this study, we mainly conducted solid-state NMR analysis on high-silica FER with different SDAs, pyridine, and piperidine, and have quantitatively analyzed the SDA that interacts with aluminosilicate. Relaxation experiments show the results correlate with the bonding property in terms of the distance between the zeolite framework and the SDA.

While pyridine mainly acts as a pore filler in FER, piperidine, which is adjacent to the aluminosilicate framework and framework defects, acts as a counter cation to balance the charge. The H+-FER synthesized with piperidine shows low hydrothermal stability as compared to that synthesized with pyridine. This can be explained as being a result of the formation of framework defects during the synthesis of the FER with piperidine.

キーワード:ゼオライト;有機SDA;固体NMR;分子軌道計算;相互作用

Key words: zeolite; organic structure-directing agent; solid-state NMR; molecular orbital calculation; interaction

1. はじめに

有機SDAを含有するゼオライト構造は,これまでXRD, NMR,ラマン分光,計算化学等により解析する方法が報告されている1–7)。通常行われるゼオライトの29Siおよび27Al MAS NMRでは,試料の結晶状態に関わらず測定が可能であり,SiO4の縮合度(Q0~Q4)や脱Alなど骨格に対する知見を与えるが,細孔中に存在する分子と骨格との作用を直接観測することは困難である。

SDAを含むゼオライトの分析例として,例えば,29Si CP/MAS NMRにより,Si-ZSM-5合成時のSDA(テトラプロピルアンモニウムカチオン)とシリケートとの相互作用を詳細に観測し8),さらに,異種核間の双極子相互作用による2次元NMR9,10)により,MCM-4111)やシリケート構造12)中のSDA(セチルトリメチルアンモニウムカチオン等)と骨格の結合状態の違いを把握する研究などが行われてきた。

一方,有機SDAの種類によって,SDAを除去し生成するH+型ゼオライトの疎水性および耐熱安定性が異なることが報告されている13)。Si/Al比の大きいハイシリカFER(HS-FER)の合成では有機SDAの添加が必須であり,SDAとしてピリジンを用いて合成しSDAを焼成除去したH+型FERは,SDAにピペリジンを用いた試料よりも高い耐熱安定性を示すがその理由は明確でない。筆者らは,これまでSDAを含有するゼオライト中のSDA分子の構造を解析し,SDAのテンプレート作用と構造安定化の役割を考察してきた。本解説では,固体NMR測定および分子軌道計算の手法により,異なるSDA(ピリジン及びピペリジン)を用いて合成したHS-FERのSDA-シリケート間の相互作用の差異を解析し,SDA含有HS-FERの構造を明らかにした結果14)を紹介し,他のゼオライトへの適用例15)についても述べる。

2. 固体NMRによる相互作用解析14)

2.1 SDAの状態解析

2種類のHS-FER中のSDAの状態を固体NMR解析した。試料は,アモルファスシリカ,NaAlO2, NaOH, 水および2種類のSDA(ピリジン,ピペリジン)のうち一つを混合し,水熱合成法により調製した13)。ピリジン(Py)-FERの化学式はNa1.1Si35Al1.1O72(C5H5N)3.0,ピペリジン(Pip)-FERがNa0.3Si35Al1.1O72(C5H11N)3.8,Si/Al比はともに32,Na/Al比はPy-FERが1.0,Pip-FERが0.26であった。

図1にPy-FERおよびPip-FERの13C CP(Cross Polarization, 交差分極)/MASおよび1H MAS NMRスペクトルを示す。試料は,室温で24 h真空排気し脱水処理した後,窒素ボックス中で充填し測定した。

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図1 有機SDAの異なるHS-FERの13C CP/MASおよび1H MAS NMRスペクトル

(a, c)pyridine-FER,および(b, d)piperidine-FER。

Py-FERおよびPip-FERの13C CP/MAS NMRスペクトルは,各々ピリジンおよびピペリジンへ帰属されるピークが観測された。13Cピークの分裂は,FER細孔中に結晶学的に2つの異なるピリジン分子が存在するためと考えられ,XRDによる結晶構造解析結果3)と整合する。ピリジンは,ゼオライトのシラノールと水素結合すると1H NMRの~10 ppmに信号が観測される16)。Py-FERではこのピークが観測されず,ピリジン分子由来3)1Hのみ検出され,またNa/Al比が1.0であることから,ピリジンはゼオライト骨格と電荷補償せず主にフリーの状態で細孔充填していると考えられる。

一方,Pip-FERの1Hピークは,ピペリジン分子に帰属され17),Py-FERに比べ線幅が広く強度が弱い。広い線幅は,磁気双極子相互作用が大きいことを示し,SDA分子の1H–1H距離の違い(代表的な1H–1H距離は,ピリジンが2.50 Å,ピペリジンが1.83 Å)による1H–1H双極子相互作用が原因と推定された。このように,固体13Cおよび1H NMRは,有機SDA分子(局所構造)の直接観察が可能であり,その存在状態を明らかにできる。

2.2 ゼオライト骨格構造の解析

HS-FERの骨格構造を29Si NMRにより解析した。図2a, 2bにPy-FERおよびPip-FERの29Si MAS NMRスペクトルを示す。Py-FERのSi/Al比34は,化学分析値32と良く一致し,−105 ppmの29SiピークはQ4 (1Al)へ帰属された。一方,Pip-FERのSi/Al比19は化学分析値32と異なり,また1H近傍の29Siを高感度に観測可能なCP/MAS測定で−105 ppmピークの強度向上が認められたことより(図2c, 2d),−105 ppmは主にシラノール基(Q3)への帰属が推定された。両試料の−112および−117 ppmのピークはQ4へ帰属され,Q3/Q4比(−105 ppm/(−112および−117 ppm))は,Py-FERが0.13,Pip-FERが0.27であり,Pip-FERでは合成時に構造欠陥のシラノール基が生成しやすいと考えられる。

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図2 有機SDAの異なるハイシリカFERの 29Si MASおよび29Si CP/MAS NMRスペクトル

(a, c)pyridine-FER,および(b, d)piperidine-FER。

2.3 SDAとゼオライト骨格の相互作用解析

次に,SDAの細孔内での構造を解析するため,有機SDA分子のHとゼオライト骨格のSiに注目し,1H–29Si間の交差緩和時間(T1HSi)測定を行った。図3にPy-FERおよびPip-FERのCP緩和曲線を示す。

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図3 ハイシリカFERのコンタクトタイムによる29Si CP/MAS NMRピーク強度変化

(a)pyridine-FER (●Q4(1Al); ○Q41; □Q42),および(b)piperidine-FER(●Q3; ○Q41; □Q42)。

1H–29Si間の交差緩和時間は,29Si CP/MAS NMR測定を行い,測定時のコンタクトタイムによるピーク強度変化より算出した。関係線は,理論式(1)に従いシミュレートして,交差緩和時間(T1HSi)と回転座標系のTHを求めた。Mt) はピーク強度を,tはコンタクトタイムを表す18,19)

(1)MtM01λ{ exp(tT1ρH)exp(tT1HSi) }λT1HSi/T1ρH

CP実験での磁化回復の時間変化を記述した上記式が成立する場合,最初は交差分極により磁化の増加が観測され,コンタクトタイムが長くなるとTHに応じた磁化の減衰を観測できる。交差緩和時間(T1HSi)は,交差分極時の磁化移動の効率に左右され,激しい運動が起こっていない場合や1H–29Si間距離が短いほど小さくなる。また,回転座標系のTHは,プロトンの運動を反映する。

表1に,Py-FERおよびPip-FERについて求めた各SiピークのT1HSiおよびTHをまとめた。THは,ピペリジンがピリジンよりも1/7~1/3短い。これは,ピリジンとピペリジンの1H–1H双極子相互作用の強さを反映している。ピペリジンのメチレン基とピリジンのベンゼン環のプロトンについて,最も短いH–H距離(後述するab initio計算より算出)の比の6乗,(dpiperidine/dpyridine)6は約1/8であり,概ね実測されたTHの比を説明できる。この結果は,前述した1H MAS NMRスペクトルの線幅が,SDA分子の1H–1H距離の違いによる双極子相互作用が原因と推定したことと矛盾していない。

表1 異なる有機SDAを用いて合成したハイシリカFERのCP実験による緩和時間測定結果
Pyridine-FERPiperidine-FER
Q4 (1Al)Q41Q42Q3Q41Q42
T1HSi/ms1.021.101.200.360.350.41
TH /ms20.023.018.73.05.95.5

交差緩和の時定数T1HSiは,(1)式が成立する場合,HとSi原子間の双極子相互作用による線幅の二次モーメントM2ISに反比例する20)。また,線幅に対するM2ISは,スピン間距離の6乗に反比例する。Q3, Q4ピークともに,Pip-FERのT1HSiは,Py-FERの値に比べ1/3程度短い。CP測定時にHartmann-Hahn条件を満たしており,Pip-FERとPy-FERで1H–29Siの揺らぎがほぼ同じ程度であるならば,Pip-FERとPy-FERでのT1HSiの比(~3)はM2HSiの比(M2HSipiperidine/M2HSipyridine)であり,つまりH–Si間の平均距離の違い(dpyridine/dpiperidine=31/6~1.2)を表していると考えられる。

以上より,短いT1HSiのPip-FERのほうが長いT1HSi のPy-FERより,H–Si間の平均距離が20%ほど短いといえる。

3. 分子軌道計算を用いた相互作用解析

NMRで観測された磁気双極子相互作用の大きさの違いを解析するため,SDA分子を含有するゼオライトのモデル構造を用いて,非経験的分子軌道計算のab initio法によりSDAとゼオライト間の相互作用を調べた。ゼオライトのような大きな化合物の計算においては,計算に用いる適切なモデルの設定,必要な計算パラメータ(基底関数など)に関する知見が非常に重要である。Py-FERとPip-FERのクラスターモデルは,実験結果に基づきゼオライトの一部を切り出して作成し,ab initio計算は,Gaussian03W21) を用いてB3LYP/6–31G*基底関数により行った。

図4に得られたクラスターモデルの安定構造を示す。ab initio計算より,ピペリジンイオンはゼオライト骨格に近接し,構造欠陥と水素結合することが分かり,カチオンが骨格と強く相互作用することと矛盾しない。したがって,ピリジンは主に細孔充填していること,およびピペリジンはカウンターカチオンとしてゼオライト骨格のAlサイトおよび構造欠陥と結合し電荷バランスしていると推定された。

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図4 構造最適化したSDA含有HS-FERモデル

(a)pyridine-FER,(b)[Al-O]-piperidiumカチオン, および(c)[SiO]-piperidiumカチオン。

クラスターモデルから求めたH–Si間の平均距離は,Py-FERが3.4 Å, Pip-FERが2.9 Åであり,Pip-FERのほうがH–Si間の平均距離が約16%短い。これは,先にNMRのT1HSiより見積もったPip-FER のH–Si間の平均距離がPy-FERより20%ほど短いこととほぼ整合する。以上より,クラスターモデルを用いた非経験的分子軌道計算は,ホスト–ゲスト間相互作用を定量的に解析し,実測の結果を説明できる手法として有用であることが明らかである。

4. 耐熱水安定性と構造との関連性

SDAを焼成除去したH+型FERの耐熱水安定性と構造との関連性を調べた。

図5に,脱水状態で測定したH+型FER(SDAにピリジンを用いたH+型FER(H-Py-FER)およびSDAにピペリジンを用いたH+型FER(H-Pip-FER))の1H MAS NMRスペクトルを示す。観測された1.8, 2.4および4.3 ppmのピークは,各々シラノール,骨格外AlおよびBrönsted酸点に結合するH種に帰属された16,23)。シラノールおよび骨格外Alのピーク強度はH-Pip-FERの方が1.5~2.5倍大きく,Brönsted酸点ピークはH-Pip-FERの方が半分程度小さい。これは,29Si MAS NMRより求めたQ3/Q4比および27Al MAS NMRの4配位Alピーク強度の違いと整合する。

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図5 脱水状態で測定したH+型FERの1H MAS NMRスペクトル

(a)H-pyridine-FER,および (b)H-piperidine-FER。

1273 Kの水熱処理前後での比表面積は,H-Py-FERがほとんど変化せず (290 m2/g→292 m2/g),H-Pip-FERは290 m2/gから250 m2/gと小さくなり,ゼオライト骨格の構造変化が推定された。したがって,H-Pip-FERは,H-Py-FERよりも耐熱水性が低く,H+型FERの耐熱水性に構造欠陥であるシラノール基が影響していることを示している。前述したように,Py-FERとPip-FERはSDAのテンプレート作用と構造安定化の役割が異なる。耐熱水性の違いは,Pip-FER合成時により多くの構造欠陥が生成したためと考えられた。

5. 他の合成ゼオライトへの応用15)

有機SDAとしてテトラエチルアンモニウム水酸化物を用いて合成したβゼオライト(Si/Al比=24)について,固体NMRの2次元NMRや1H–29Si間および1H–27Al間の交差緩和時間測定から,有機SDAとゼオライトの相互作用を解析し,微細構造を明らかにした結果を紹介する。

はじめに,1H–29Si および1H–27Al 2次元NMR解析を行った。本手法は,双極子–双極子カップリングを利用した方法であり,1 nm以下の情報が得られる1)。βゼオライトの細孔は0.8 nm以下であり,全ての骨格原子と有機分子の相互作用が観測可能と考えられる。図61H–29Si 2次元NMRスペクトルを示す。1H NMRのテトラエチルアンモニウムカチオン(TEA+)のメチル基と29Si NMRのQ4との交差ピークおよびTEA+のメチレン基とQ3のSiOとの交差ピークが観測された。TEA+には少なくとも2つの存在状態があり,ゼオライト骨格のSiO構造とTEA+の相互作用,およびTEA+がゼオライト細孔のポアフィラーとして相互作用していることを示すと考えられた。1H–27Al 2次元NMRスペクトルでは,TEA+1Hピークと骨格の4配位Alとの交差ピークが観測され, Al近傍にTEA+が存在し,TEA+がゼオライト骨格のAlを電荷補償していることを示す。

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図6 有機SDA(TEA+)含有βゼオライトの2次元1H–29Si NMRスペクトル

TEA+含有βおよびH+型βを1H–29Siおよび1H–27Al交差緩和時間測定し,1H–29Siおよび1H–27Al CP曲線を比較した(図7a, 7b)。TEA+含有βのほうがH+型βよりもピーク強度が大きく緩和曲線の減衰が速いことより,CPでのH磁化はTEA+に起因し,ゼオライト骨格のSiOおよびAlとTEA+の相互作用が確認された。

したがって,固体2次元NMRの化学シフト相関および交差緩和時間測定より,βゼオライト中に複数のSDAが存在する可能性を示し,ゼオライト細孔のポアフィラー,SiOと結合したTEA+および骨格中のAlを電荷補償しているTEA+を推定した。

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図7 有機SDA(TEA+)およびH+型βゼオライトのコンタクトタイムによる29Siおよび27Al CP/MAS NMR強度変化

(a)29Si CP曲線 (●Q3(TEA+含有品);○Q3(H+型)),および(b)27Al CP曲線(■Q3(TEA+含有品);□Q3(H+型))。

6. おわりに

本報では,HS-FERの合成過程で添加するSDAの役割やゼオライト骨格との相互作用について,主として固体高分解能NMR法を用いて調べ,SDAの違いがゼオライトの安定性や骨格構造に及ぼす影響について微視的見地から解析した。これは,HS-FER以外の合成ゼオライトにおいても,その熱的安定性に対する評価法の指針を与える可能性を秘めている。

今回紹介した固体NMRによる分子–骨格間のダイナミクス解析と計算シミュレーションを用いて,ゼオライト骨格に及ぼす有機SDA分子の影響を調べる手法は,耐久性の優れたゼオライト合成のための重要な知見が得られる可能性を示しており,今後,合成のブレークスルー技術として,新規なゼオライトやゼオライトをベースとする機能材料の創出につながることが期待される。

謝辞Acknowledgments

本研究でデータ取得や試料をご提供頂いた(株)東ソー分析センターおよび東ソー(株)南陽研究所の方々に感謝申し上げます。

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