日本ゼオライト学会 刊行物 Publication of Japan Zeolite Association

ISSN: 0918–7774
一般社団法人日本ゼオライト学会 Japan Zeolite Association
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Zeolite 29(4): 150-155 (2012)
doi:10.20731/zeoraito.29.4.150

解説解説

金属配位子を骨格に導入したメソポーラス有機シリカPeriodic Mesoporous Organosilicas with Metal Ligands within the Framework

1自然科学研究機構 分子科学研究所Institute for Molecular Science ◇ 〒444-8585 愛知県岡崎市明大寺町字西郷中38 ◇ 38 Nishigo-Naka, Myodaiji, Okazaki, Aichi 444-8585, Japan

2株式会社豊田中央研究所Toyota Central R & D Labs., Inc. ◇ 〒480-1192 愛知県長久手市横道41番地の1 ◇ Nagakute, Aichi 480-1192, Japan

受理日:2012年10月2日Accepted: October 2, 2012
発行日:2012年12月7日Published: December 7, 2012
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メソポーラス有機シリカ(PMO)は,有機基が細孔壁内に高密度に充填した特異な骨格構造をもつ。多様な有機基を骨格内に導入可能であり,これまでに触媒,吸着,発光,有機半導体特性などの有機基に基づく特異な機能の発現が報告されている。今回,我々は金属イオンの配位子となるピリジン系有機基を骨格内に導入した新規PMOを合成した。骨格中に存在するピリジン基は細孔表面に露出しており,分子軸を細孔方向に向け規則的に配列している。この特異な細孔表面での金属イオン(Cu2+)の高密度吸着や骨格有機基を配位子とした金属錯体[Ir(ppy)3, Ru(bpy)2(ppy)]の形成に成功した。細孔表面に形成したRu錯体は光増感剤として有効に機能し,メソ細孔内でのスムーズな物質拡散に基づく高効率な固体光触媒系(水からのH2生成)を構築できた。ピリジン系PMOの利用により,これまで溶液系で発展してきた金属錯体の化学を実用的に重要となる固体系へと大きく発展できる可能性がある。

Periodic mesoporous organosilica (PMO) has a unique framework structure in which organic groups are covalently bonded to silica moieties and homogeneously distributed with a high density. So far, a variety of PMOs have been reported with unique catalysis, adsorption, luminescence, and semiconductivity in their frameworks. Recently, we reported new PMOs with pyridine-containing organic groups showing binding properties of metal ions. Pyridine groups are exposed on the pore surface and arranged in a parallel to the channel direction. We succeeded in the high density adsorption of metal ion (Cu2+) and formation of metal complexes [Ir(ppy)3, Ru(bpy)2 (ppy)] on the unique PMO pore surface. The Ru complex formed on the pore surface functions as a photo-sensitizer for an efficient solid state photocatalysis of H2 evolution from water due to the smooth mass transfer in the large mesopores. The pyridine-containing PMOs have a great potential to progress the chemistry on metal complexes from solution to solid-state systems.

キーワード:メソポーラス;有機シリカ;金属配位子;金属錯体;光触媒

Key words: mesoporous; organosilica; metal ligand; metal complex; photocatalysis

1. はじめに

規則構造型メソポーラス物質は,1.5〜30 nmの比較的大きな均一孔を有する多孔性物質であり,極めて大きな比表面積を有することに加えて,細孔中の分子やイオンが容易に拡散・移動できることから,高効率な触媒や吸着剤等としての応用が期待されている1)。界面活性剤と骨格原料との協奏的自己組織化によるメソ構造体の合成技術は大きく発展し,多様な構造,組成および形態のメソポーラス物質が創成された。その中でも,架橋有機シラン(R-[Si(OR′)3]n, n≥2)を原料にして合成されるメソポーラス有機シリカ(Periodic Mesoporous Organosilica; PMO)2)は,多様な有機基(R)を骨格内に高密度に充填できることからその応用展開の可能性に大きな注目がなされてきた。これまでに,骨格に導入した有機基に基づく特異な触媒や吸着機能に加え,高効率な発光3)p4)あるいはn5)半導体特性を示すPMOの合成が報告されてきた。さらに,骨格有機基が吸収した光エネルギーが細孔内の色素に集約される光捕集アンテナ機能の発見6)やそれを利用した光捕集型CO2還元7)やH2生成8)光触媒の構築も行われた。

PMOを含めてメソポーラス物質の細孔壁は当初はアモルファス状のものしかなかったが、ベンゼン(Ph)を骨格に導入したPMOにおいて,初めて結晶状の細孔壁構造の形成が実現された(Fig. 19)。ベンゼン環は細孔表面に露出しており,細孔方向に7.6 Åの周期で規則配列している。隣同士のベンゼン環の間隔は,通常のπ–πスタッキング距離(3.5 Å)よりも長い4.4 Åと見積もられ,相互作用は比較的弱く,さらにベンゼン環は両端のSi–Cを軸に回転していることがNMR解析10)により明らかにされた。よって,骨格中のベンゼン環の反応性は保持されており,従来の有機合成的手法で溶液系と同じようにスルホ化9)やアミノ化11)を行うことができた。その後,結晶状PMOの骨格有機基は,ビフェニル(Bp)12),ナフタレン13),ジビニルベンゼン14)などに拡張された。しかし,これらの有機基は炭化水素のみから構成されており,その反応性や化学修飾性には限界があった。我々は,ヘテロ原子を含むジビニルピリジンを導入した結晶状PMOの合成を初めて報告した15)。さらに,金属錯体の配位子となるフェニルピリジンを導入した結晶状PMOの合成にも成功した16)。これにより,PMOの細孔表面に,金属錯体を規則的に配列することも可能になってきた。金属錯体は,いまや光触媒や有機合成触媒などの最先端の研究分野において,主役を演じる大変重要な機能分子である。しかし,その研究は均一(溶液)系がほとんどであり,実用的に重要となる不均一(固体)系の研究例は少ない。それは,従来の固定担体であるシリカゲルやポリマーでは,表面構造が不均一なため金属錯体の優れた機能が十分に発揮されない場合があるためである。金属錯体の機能を損なわずに制御された細孔表面に固定でき,更にその配列構造も制御できれば,均一系とは異なる金属錯体の機能の発現が期待される。

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Fig. 1. Synthesis and structural model of benzene-PMO.

ここでは,ジビニルピリジンとフェニルピリジンを骨格に導入したPMOの合成と,その細孔表面での金属イオンの吸着あるいは金属錯体形成,そして固定された金属錯体の光触媒機能について紹介し,金属錯体の新しい固定担体としてのPMOの可能性について議論する。

2. ジビニルピリジン-PMO15)

ベンゼンとピリジンは互いに類似した分子構造をもつ芳香族化合物であり,構造上の相違点は窒素原子の有無のみである。Ph-およびBp-PMOの合成の報告以降,ピリジン基を導入したPMOの合成が検討されたが達成されてこなかった。その最大の理由の一つが,PMO前駆体となるピリジン架橋型シラン合成の困難さにある。ピリジン環へのシリル基の導入が必要となるが,これまで一般的に利用されてきた芳香族化合物のシリル化法は,いずれもピリジン基質に対して有効ではなく,ピリジン架橋有機シランを得ることはできなかった。一方で,アルキル,アミド,チオエーテルなどのスペーサーを間に挟むことで,ピリジン基を含む有機シラン化合物の合成がなされたが,有機部が大きくなり鋳型界面活性剤との相互作用効率が低下するため,有機シラン原料100%からのPMOの合成は困難であった。また,TEOSとの混合系では有機基の配列構造の形成は見られず,アモルファスの細孔壁をもつPMOしか合成できなかった。したがって,ピリジン架橋有機シランの分子設計には,ピリジン環への直接のシリル化あるいは剛直なスペーサーの使用が必要と考えた。様々な反応を検討した結果,ロジウム(Rh)触媒を用いたジエチニルピリジンへのヒドロシリル化反応により,ジビニルピリジンで架橋された有機基の架橋有機シランの合成が可能となった。これを原料に用いて,カチオン性界面活性剤の存在下でアルカリ条件における加水分解と重縮合反応を行うことで,ピリジン架橋基を有するPMO(v-Py-PMO)の合成に成功した(Scheme 1)。

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Scheme 1 Synthesis of pyridine-bridged precursor and divinylpyridine (v-Py)-PMO.

v-Py-PMOのX線回折パターンには,規則的なメソ構造を示す低角のピーク(d=4.7 nm)に加え,有機基の規則配列構造を示す広角側のピーク(d=1.16 nm)が観察された(Fig. 2a)。窒素吸着等温線はメソ細孔の存在を示すⅣ型を示し,そこから細孔直径と比表面積がそれぞれ4.1 nm(DFT)と803 m2/gと求まった(Fig. 2b)。さらに,TEM像には,一次元の細孔構造と細孔壁内の有機基の配列構造に起因する1.16 nmの周期構造が明瞭に観察された(Fig. 2c, d)。これらの結果より,v-Py-PMOは,規則的なメソ細孔構造とピリジン環が規則配列した結晶状の細孔壁構造の両方を有することが確認された。これは,ヘテロ原子を含む結晶状PMOの初めての例となった。

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Fig. 2. (a) XRD pattern, (b) nitrogen adsorption/desorption isotherm, and (c and d) TEM images of v-Py-PMO.

v-Py-PMOの骨格内には3.31 mmol/gの多量のピリジン環が組み込まれている。これは従来の表面修飾によるピリジン基の導入量(〜2.1 mmol/g)に比べてかなり多い量である。v-Py-PMOの細孔壁はピリジン環の三層構造になっているが,ほとんどのピリジン基は細孔からのアクセスが可能であった。v-Py-PMOは,λmax=390 nm にv-Py由来の蛍光ピークを示すが,酸(トリフルオロ酢酸)の蒸気に曝すとピリジニウム(v-PyH+)に由来する蛍光ピーク(λmax=470 nm)に大きくシフトした(Fig. 3a)。更に、塩基(NH3)の蒸気に曝すとピークは元の位置に戻った。PMO骨格中のほぼすべてのv-Py基のプロトン化―脱プロトン化が可逆的に進行したことを示している。また,v-Py-PMOの銅イオン(Cu2+)に対する高い吸着能も明らかになった(Fig. 3b, c)。v-Py-PMOをCu(BF4)2溶液に分散させたところ,吸着量は最大で2.4 mmol/g となった。これは,PMO骨格中のv-Py基の71%に相当し,表面に露出したv-Py基のほとんどが,Cu2+の吸着サイトになっていることを示す。対照的に,窒素原子を含まない類似構造のジビニルベンゼン(v-Ph)-PMOでは,Cu2+の吸着はほとんど見られなかった(Fig.3c)。

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Fig. 3. (a) UV/vis diffuse reflectance and fluorescence (λex=320 nm) spectra of v-Py-PMO; pristinev-Py-PMO (black), after exposure to trifluoroacetic acid (gray) and successive NH3 (dark gray). (b) UV/vis diffuse reflectance spectra of v-Py-PMO before (black) and after treatment of Cu(BF4)2 (gray). (c) Changes in the amount of Cu2+ adsorbed for v-Py-PMO (●) and v-Ph-PMO (○).

3. フェニルピリジン-PMO16)

フェニルピリジン(PPy)は,イリジウム(Ir)やルテニウム(Ru)などの遷移金属に対してシクロメタル化反応により炭素―金属結合を含む安定な錯体を与える。これらのシクロメタル化錯体は,中心金属の重原子効果による励起三重項状態からの効率的な発光特性や,光照射によって誘起されるレドックス特性を利用した光増感色素としての応用が検討されている。PMO骨格へのPPy基の導入と,それらを配位子とした細孔表面での金属錯体の形成により,均一系とは異なる発光特性や再利用が容易な固体の錯体光触媒系の構築が期待される。

PPyの架橋有機シランの合成は,Rh触媒によるシリル化法が有効であり,対応するハロゲン体から誘導することができた(Scheme 2)。この架橋有機シランは塩基性条件下において速やかに加水分解され,カチオン性界面活性剤との協奏的自己組織化によりPMO化が達成された。このPPy-PMOは,規則的なメソ構造に加え,PPy基が規則配列した結晶状の細孔壁構造を有することが確認された。PPyの配列構造は,Ph-PMOやv-Py-PMOと同様で,有機基の分子軸が細孔方向に配向した状態で表面に露出した構造をしていた。

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Scheme 2 Synthesis of phenylpyridine (PPy)-PMO and formation of metal complexes on pore surface.

次に,PPy基が露出した細孔表面で,IrとRu錯体の形成を行った。PPy-PMO粉末を炭酸カリウムと金属錯体前駆体([Ir(ppy)2Cl]2, Ru(bpy)2Cl2·2H2O)を含む溶媒中で加熱撹拌(120°C)することで,PMO 骨格のPPy基を配位子の一つとしたIr(ppy)3とRu(bpy)2(ppy)錯体の形成に成功した。PPy基は骨格に固定されているが,Si–Cを軸にした回転の自由度を有するため,比較的容易にシクロメタル化が進行したと考えられる。シクロメタル化により,PPy-PMOの細孔容積は67〜79%に減少しており,金属錯体が細孔内に形成されたことを示唆している。

Ir-PPy-PMOのUV/vis拡散反射スペクトルは,PPy基のπ–π*遷移に由来する吸収(λmax=300 nm)に加えて,Ir(ppy)3錯体に特徴的な電荷移動(MLCT: Metal to Ligand Charge Transfer)遷移に由来する吸収(λmax=380, 480 nm)を示した(Fig.4a)。これら二種類の吸収バンド(300 nm と380 nm)を別々に励起したところ,いずれもIr(ppy)3錯体からの緑色発光(λmax=560 nm)が観察されたが,発光強度は300 nm励起の方が圧倒的に強かった。これは,Ir(ppy)3錯体がPMO骨格のPPy基に対して2 mol%しか形成されておらず励起光(380 nm)の吸収率が低いのに対し,高密度に存在するPPy基は300 nmの励起光を効率的に吸収し,さらにその励起エネルギーを近傍のIr(ppy)3錯体に集約したためである。つまり,PPy-PMOが光捕集アンテナの役割を果たし,光エネルギーを集約して,Ir(ppy)3錯体の発光を増強したことを意味する(Fig. 4b)。このような機能の発現は均一系では難しく,有機基を高密度に配列した構造を有するPMOならではの機能と言える。

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Fig. 4. (a) Photoluminescence spectra of Ir-PPy-PMO excited at 300 and 380 nm and of PPy-PMO excited at 300 nm. (b) Schematic illustration for light-harvesting of Ir-PPy-PMO.

一方,Ru-PPy-PMOのUV/vis拡散反射スペクトルには,MLCTに由来する四つの吸収ピーク(372, 416, 497, 550 nm)が観察された(Fig. 5a)。これは,PPy基が一つ配位したRu(bpy)2(ppy)錯体に特徴的な吸収バンドであり,幅広い可視光を吸収可能であることを示す。Ru(bpy)2(ppy)錯体の導入量は,骨格のPPyに対しておよそ10 mol%とIr錯体の場合よりも多く,これは細孔壁のPPy基が四層であることを考慮すると,最表面の五個のPPy基に対して一個の割合でRu(bpy)2(ppy)錯体が結合していることを示す。これをCGイメージで表すとFig.5b, cのようになり,細孔表面にかなり高密度でRu(bpy)2(ppy)錯体が形成されていることが分かる。また,PMO の細孔を断面から見ると,Ru(bpy)2(ppy)錯体は細孔表面からあまり突出しておらず,細孔内での物質拡散をほとんど阻害しないことが分かる。

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Fig. 5. (a) UV/vis diffuse reflectance spectra of Ru-PPy-PMO (black) and PPy-PMO (gray). (b and c) Computer graphic images of Ru-PPy-PMO.

Ru(bpy)3錯体は典型的な光増感剤であり,メチルビオロゲン(MVio),白金コロイド(Pt),犠牲試薬(EDTA)を含む水溶液中で可視光を照射すると,水を分解してH2を生成する光触媒作用を発現することが知られている。しかし,均一系のため,触媒の回収・再利用が困難であること,長時間光照射するとRu(bpy)3錯体が次第に分解・不活性化するという問題があった。我々は,固体であるRu-PPy-PMOを均一系のRu(bpy)3錯体の代りに光増感剤として利用することを検討した。Ru-PPy-PMO粉末を上記の均一光触媒系と同じ水溶液に分散させ,可視光(>385 nm)を照射したところ,多量のH2の生成が確認された(Fig. 6)。つまり,PMOの細孔表面に形成した Ru(bpy)2(ppy)錯体が,光増感剤として十分に機能することが確認された。さらに,H2は20時間以上も直線的に生成しており,反応効率がほとんど低下していない。これは,Ru(bpy)2(ppy)錯体の分解による不活性化が起こりにくいことを示唆している。さらに,従来の多孔体を利用した触媒反応では,細孔内での物質拡散が律速になり,時間とともに反応効率が低下する場合が多いが8),本系では反応効率の低下は見られず,MVioやEDTAなどの分子がすみやかに細孔内を拡散していることが推察できた。

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Fig. 6. Hydrogen evolution from Ru-PPy-PMO in the presence of EDTA, MVio, and colloidal Pt under irradiation of visible light(>385 nm)

金属錯体を細孔壁に直接固定する本方法は,従来のグラフト法よりも耐久性や細孔内の物質拡散の点で優れていると考える。さらに,金属錯体の配位子の一つはPMO骨格に組み込まれており,骨格からの電子的,立体的な影響を大きく受けていると考える。PMO骨格に固定した金属錯体は,均一系とは異なる特性を示す可能性があり,そういう観点での研究も今後進めたいと考える。

4. おわりに

ジビニルピリジンとフェニルピリジンを骨格導入したPMOの合成と,その細孔表面での金属イオンの吸着と金属錯体形成,さらに固定した金属錯体の特異な発光特性と固体光触媒特性について紹介した。最近では,ビピリジンを導入したPMOの合成にも成功している。ビピリジンは,もっとも幅広く利用されている金属錯体の配位子の一つであり,PMO表面で多様な金属錯体の形成が可能となった。今後は,光触媒だけでなく,有機合成触媒へも展開する予定である。PMOの利用により,これまで均一系を中心に発展してきた金属錯体の化学を固体系へと大きく発展できると考える。

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