日本ゼオライト学会 刊行物

ISSN: 0918–7774
一般社団法人日本ゼオライト学会
〒162-0801 東京都新宿区山吹町358-5 アカデミーセンター
Zeolite 27(4): 138-144 (2010)
doi:10.20731/zeoraito.27.4.138

解説

Core-Shell 型ゼオライトを用いたパラキシレン合成

1岐阜大学工学部機能材料工学 ◇ 〒501-1193 岐阜県岐阜市柳戸1-1 岐阜大学工学部機能材料工学科

2大阪大学大学院基礎工学研究科物質創成専攻

受理日:2010年9月10日
発行日:2010年12月10日
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パラキシレンは付加価値の高い物質である一方で,その製造においては,キシレン異性体分離コストが高いという課題がある。本研究では,MFI型ゼオライトZSM-5を触媒として用い,その外表面を同じMFI型の純シリカゼオライトsilicalite-1で被覆することにより,パラキシレンを極めて高い選択性で合成できることを見出した。通常のZSM-5は転化率の増大とともにパラ選択性が大幅に低下するのに対して,本触媒では高転化率においても優れたパラ選択性を示すことがわかった。また,silicalite-1で被覆することによって,触媒劣化が抑制される効果も見出した。silicalite-1層の厚みは,細孔の存在するa軸およびb軸方向に対して薄く,ZSM-5結晶上にエピタキシャルに成長しており,このような構造が触媒性能に大きく影響していることがわかった。本手法では,同じMFI構造のゼオライトの結晶成長により容易に結晶外表面の酸点を不活性化させ,ゼオライト本来の形状選択性を発揮させることができた。今後,異種構造のゼオライトのコンポジットを含め,様々なゼオライトに対して応用できるものと期待される。

キーワード:ZSM-5;silicalite-1;core-shell;p-xylene

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